私はサイコセラピーを学んだ立場でもあり、クライアントとしてサイコセラピーを受けたこともあります。
「サイコセラピーが初めてだけど、実際どうなんだろう?」
「ほんとに効果あるのかな?」
と不安や疑問を持っている方に、率直な感想をシェアします。
サイコセラピーとは
一応さらっとウィキペディアを引用しておきますと・・・
心理療法(しんりりょうほう、英: psychotherapy:サイコセラピー)、精神療法(せいしんりょうほう)、心理セラピーとは、物理的また化学的手段に拠らず、教示、対話、訓練を通して認知、情緒、行動などに変容をもたらすことで、精神障害や心身症の治療、心理的な問題、不適応な行動などの解決に寄与し、人々の精神的健康の回復、保持、増進を図ろうとする理論と技法の体系のことである。 ウィキペディアより引用
個人的に感じている『その他セラピー』と『サイコセラピー(ビリーフチェンジ)』の違いは、
- イスをたくさん並べて家族に見立てたり
- お母さんになりきってみたり
- 大泣きしながら卒親宣言してみたり
- 小さいころの自分になりきってみたり
- 新聞を丸めた棒でイスをばしばし叩いてみたり
けっこう色々、忙しいのがサイコセラピーの特徴かなと思います。
逆に普通のカウンセリングやセラピーは椅子に座ったまま、『自分』のままカウンセラーさんと会話をする形式が多いですよね。
ずばり、私が感じているサイコセラピーの効果は・・・
著名な方から複数回に渡りサイコセラピーを受け、更には自分でも勉強した私が感じているその効果とは・・・
正直、よく分かりません。
確かにその時、カウンセリングが終わった時は「なんか良くなった気がする」のです。
- 泣いてすっきりした
- 悩みを口に出して話してすっきりした
- サイコセラピーを受けて安心した
こんな気持ちにはなるので、ぜんぜん変わらない!何も変化がない!ということはありませんでした。
でも、よくあるセラピーの感想のように、心のつかえが取れて嘘のようにすっきりした。人生のターニングポイントになった。根本原因が分かって心からすっきりした。
というような大きな変化(心理面・行動面ともに)は分からないままです。
サイコセラピー、こんな人はおすすめしません
自身の体験から、勝手に「サイコセラピーが向いてない人」を挙げてゆきます。
優しくして欲しい人
過去を優しく癒すだけでなく、認知を変える・行動を変えることに強い手法だからこそかもしれませんが、優しくして欲しい人にはおすすめできません。
完全に私感で申し訳ありませんが、サイコセラピストをしている女性は私が知っている限り、ややキリっと凛々しいタイプの方が多いです。
そのスタイルでびしびしカウンセリングを進めてゆくので、カウンセリング中に「え、なんか私、怒られている??」と感じる場面が多々ありました。
ふんわりおっとり優しい空気のカウンセリングを受けたい方には、おすすめしません。
変に気を遣ってしまう人
また、お金を払って自分のためにセラピーを受けに来ているにも関わらずカウンセラーさんに気を遣ってしまう人にも、おすすめしません。
カウンセリングの中で
- 自分の感じ方に変化はあるか?
- 同じ場面を想定してみて、今はどう感じるか?
などの質問をされたとき、「(あまりよく分からないけど、、、)なんだかすっきりした気がします。」「怖さが減ったような気がします」
などのように、少しでも良くなったと言わなきゃいけないかも、と思ってしまう事があるからです。
もちろんセラピストさんはクライアントの発言を鵜呑みにせず、表情や視線、雰囲気などからも情報を得ているはずですので嘘100%で「良くなった」と答えてもバレているとは思います。
が、それでも自分としっかり向き合うべき時に「こう言わなきゃ」「こう思った方がいいかも」という思考が入ってしまうなら、それは健全なカウンセリングとは言えませんよね。
泣かなきゃと思ってしまう人
先ほどの「気を遣う人」と同じですが、サイコセラピーでは自分の感情をじっくり感じたり、溜まっている感情を吐き出させる場面があります。
その中で、「あなたの中には怒りが溜まっています」「さぁ思い切りイスを叩いて、言葉にして怒りを吐き出してください」という流れになった時・・・
私が不感症なのか、そこまで強い怒りの感情が感じられない時があります(私の場合、「悲しい」は感じやすいのですが)。
でも、セラピストさんに「もっと!!」「思い切り叩いて!」と煽られると・・・
もっと感情を出さなきゃいけないかも。怒らなきゃいけないかも。
と思ってしまい、自然に湧き出る感情ではなく自分で自分を奮い立たせ、役者さながらに怒りの演技をしてしまったこともあります。
正直もやっとしていること
これはセラピストさんの考えやカウンセリングスタイルにもよるかもしれませんが、サイコセラピー・ビリーフチェンジでは、時々専門的な言葉が出てきます。
- 愛着
- 機能不全家族
などの単語は、全く心理学やセラピーを学んだことの無い方にはあまり馴染みがないのではないでしょうか。
そして、私が未だにもやっとしている事とは・・・
「あなたの家族は“機能不全家族”です」とセラピー中に何度も言われたことです。
この言葉をクライアント(私)に対して使ったのはある1人のカウンセラーさんだけですが、こういう言葉をバシッと使うことは、どうなのでしょう。
正直不快でした。
もちろん問題点を明確にするという意味では分かりやすい言葉だったのかもしれません。
それでも、その言葉を使わずともセラピーは全うできたのではないでしょうか。
効果がないとは言わないけど、最善とも思わない。
悩める人から「サイコセラピーを受けようか迷ってるんだけど、どう思う?」と聞かれたら・・・
「高いから、そのお金を別のことに使ったら?」と答えます。私なら。
サイコセラピーって1セッションで万単位のお金がかかります。業界にいると感覚が麻痺しますが、かなり高額です。
それですぱーんと悩みと決別できたら安いものですが、私のように、「何度受けても、勉強しても、結局よく分からない」という人もいます。
ぜんぜん効果ないよ
とは言いません。なんらかの効果はあったのでしょう。
でも・・・
- どうか私を変えてくださいという“すがる”ような気持ちがある
- 助けて欲しいという思いが強い
こんな人は、恐らくセラピーを受けてもジプシー化する可能性が高いんじゃないかなと思います。つまり、おすすめしません。
ご参考までに。