その場の人間関係がうまくいくのかいかないのか。
それってとても大事なことですよね。
しかし、職場や学校などの区切られた空間ではとくに、自分で選ぶことのできない不特定多数の人間が集まります。
誰と誰が仲良くて、誰が私を嫌ってて、誰がリーダー格で・・・
なんて、考えただけでもものすごくめんどくさい。
人間関係で悩む人は多いのに、みんなで心をひとつにして環境改善に努めることはできません。
それは一体、どうしてでしょう。
この記事では、人間関係に悩むよりも「気にしない」スタンスのすすめとその理由、具体的な「気にしない人」への道をご紹介します。
人間関係を気にしだすとキリがない理由
そもそも人間関係にルールなんてない
人間関係の難しさはやはり、「人それぞれ」という点にあります。
親切にしてあげた時に喜んでくれる人もいれば、怒る人もいる。その場では何も言わなくても陰でこそこそ文句を言う人もいる。
逆に、自分が「傷つけられた」と感じるような言葉でも、口にした本人に悪気は全くないことだってあります。
何をしたから相手が喜ぶのか。何をされたから相手に悪意があるのか。何が最善なのか。人に対してどう対応すべきなのか。
全くもって、人それぞれです。
「自分がされて嫌なことは人にしてはいけない」というポリシーを守ったところで人間関係がスムーズになる保障なんてありませんし、清く正しく生きすぎると逆に「つまらない人」と言われてしまうことも。
ルールがありそうでない。それが人間関係。
マイルールの存在がややこしい
社会全体の人間関係についてのルールは、さきほど述べたようにあやふやなものです。
ところがこれが個人単位となると、なんとなくあやふやだったルールの存在感はがらりと変わります。
よくある嫁姑問題も、マイルールの押し付けからくる問題のひとつですよね。姑の思う「正しさ」をお嫁さんに押し付けることで、双方の関係がスムーズにいかなくなります。
社会全体で見ると様々な意見があるのは分かるのに、なぜか個人単位となるとかなり細かな個人ルールの押し付け合う。
それほど珍しいことでもありませんよね。
- 自分のルールが無く、主張もない
- 自分には一定のルールはあるが、他人のルールも尊重する
- 他人のルールも臨機応変に取り入れる
- 自分の確固たるルールを他人にも共有させたくて仕方がない
まるでルールが無いような人もいれば、鬼のようにマイルールを他人に強いてくる人もいます。
あまりにも個人差がありすぎて、1人1人気にして対応していてはキリがありません。
人間関係を気にしすぎる人は、実は「自分ばかり見ている」
そして最後は、あなた自身のことです。
- 人間関係を気にしすぎて身動きが取れなくなっている人
- 「誰も傷つけないように、失礼がないように」と他人を伺いすぎて何が正しいか分からなくなっている人
もしあなたがこんな状態であれば、それは他人を気にしているようで実は自分のことばかりを見ている状態です。
●ほんとは早く帰りたいけど、みんなが帰らないから帰れないーーー仲間外れにされるんじゃないか
●ほんとは嫌だって言いたいけど、あの人が強引だから言えないーーー断ったら嫌われるんじゃないか
このように「自分がどう思われるのか」が気になって動けない状態になっています。
ただでさえ読めない相手の行動を読んで、さらに自分がどう映るかまで正しく予測するのは無理です。
人間関係を気にせず過ごせるようになるシンプル6ステップ
さて、人間関係について必要以上に気遣いしてもあまり意味がないということ踏まえたうえで、次は実際に「気にしない」ための行動を起こすステップに進みます。
1:今が絶望的な環境なら、思い切って変えてみるのも1つの手
人間関係がうまくいかない今の環境のまま、ある日突然「まったく気にしません~」というのも、少し難しいですよね。
今の環境があまりにも苦痛で、「人間関係を気にしないとかそういう問題じゃないよ!」という場合、思い切って変えてみるのも手です。
職場であれば転職。
同居問題であれば別居。
環境が変わるだけで人間関係がころっと変わることも珍しくありません。
2:自分がこの環境に求めるものを自覚する
職場の人間関係に悩んでいるのなら、あなたがそこに通う最大の理由を改めて思い出しましょう。
ほとんどの人にとって、それはお金ですよね。
毎月のお給料がなければ、生活がたちまち成り立たなくなる人もいるでしょう。
そうなると人間関係どころではなくなります。
「私がこの場所にいるのは、100%お金のためなのだ」と明確に自覚すると、少しきもちが楽になります。
3:具体的な断りの文句を用意しておく
人間関係での悩みのひとつは、人との距離感です。
ことあるごとにお誘いをうけて、「めんどくさい・・・」と思いながらも断れない人は多いです。
何か絶対的な用事でもないかぎり断りにくいというのであれば、用事を作りましょう。
- 習い事がある
- 家の用事で最近忙しい
- 資格の勉強をしいている
など、なんでも構いません。
前もって「誘われた時に断る理由」を用意しておくのです。
同じようなこととして、仕事を押し付けられそうな時の断り文句も用意しておくといいですよね。
何でも「ハイ」と受けてイライラするのは周りも迷惑ですし、なによりあなた自身の心の平和を保つためにも、無理なことは勇気をもって断りましょう。
4:人の「反応」に反応しない
あなたが相手の期待に応えなかった時、「え、無理なの?期待してたのに・・・」と言われたら。
逆に、あなたが助けを求めて声をかけたのに、「ごめん」と断られたら。
良かれと思って手を貸したのに、陰で「余計なことされて迷惑」と言われていたら。
人に否定されたり断られたりすると、もう一度同じシチュエーションになるのが怖くて人を避けてしまうようになるかもしれません。
でも、あなたの行動に対して否定的な対応をされても、気にする必要はありません。
あなたにはあなたの都合があるし、相手にも相手の都合があります。
相手の気分を損ねないために行動していては、あなたが潰れてしまいます。
あなたはあなたに出来る精いっぱいのことをすればOKと、割り切りましょう。
5:どういうスタンスで過ごしても問題は起こる。という現実を理解する。
あなたがどんなに人を傷つけないように心がけていても、人に親切にしようと思っていても、他人はあなたの心がけなんて一切知りません。
自分の都合にあなたが沿わなければ、平気で「ひどい人・冷たい人」というカテゴリに入れられます。
不思議なものですが、普段から人のために気を遣って心を砕いているかたほど、心ない言葉をかけられる場面に遭遇します。
あなたが思ってもいないような角度から、驚くようなレッテルを貼られることもあります。
人間関係をスムーズに送る魔法のようなものは無い。どうしようもないことは起こるときには起こるのだ。と諦めてみると、心が楽になります。
6:これを繰り返す。できないからと言ってあきらめない。
最後の6つめは、一番大事です。
それは、あなたの快適な心・環境を作ることを、諦めないことです。
- 環境はいつでも変えられるという心の準備をしておく。
- 人間環境よりも優先すべきは何かを明確にしておく。
- 断り文句を作っておいて、自分のペースを守る。
- 自分には自分の、相手には相手の都合があると理解する。
- どうやっても避けられない問題は起こるものだと前提しておく。
誰でもないあなた自身のために、試行錯誤してより良い環境を作るよう意識してみてください。
今の環境に不満があるのなら、受け身でいるよりもぐいっとアグレッシブに行きましょう!